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次回談話会のご案内

第318回談話会(篠原徹先生退官記念講演会)のお知らせ


日 時 2019年7月27日(土)14:00-(予定)

会 場 京都市職員会館かもがわ(京都市中京区土手町通夷川上る末丸町284)

発表者 篠原 徹 氏(滋賀県立琵琶湖博物館名誉館長)

論 題 民俗自然誌という方法とその可能性

要 旨
民俗自然誌とは、人が自然(主として生物的世界)から糧を得るために、
生業としての狩猟採集、農業、漁業や林業を通じてどのように自然とつきあっているのか、
あるいはつきあってきたのかを彼らの自然知や民俗知の総体を叙述する方法のことをいう。
日本の社会は最近まで(50年前まで)農業社会であったので、農業社会における民俗自然誌は
こうした社会に生きる人びとの自然観や生命観などを考える上での基本的な資料となる。
これはいうなれば昨今流行の環境史の一分野であるように思われるが、環境史の中核となるのは、
人と自然の関係性のうち人と人の関係性の先にある自然を問題としていることが大きく異なるところである。
つまりその中心は人が人を何らかの形で支配する延長にある資源として自然をめぐる環境史といってもいい。
日本の近世社会なら封建的な幕藩体制下における山野のありよう、
近代日本なら未発達の後進的な資本主義から高度資本主義のよる国家のなかの権力との関係にある
山野のありようを問題とする。
人びとの自然知や民俗知というのは、狩猟採集・農業・漁業・林業など
生業の技術を通して具体的に表出するので、民俗自然誌は必然的に生業の技術研究に向かう。
この生業技術研究を自然利用の4つのレベルで通時的・共時的に考えてみたい。
4つのレベルとは、1.自然を活かす、2.自然を撓める、3.自然を変える、4.自然を創る、の
4つの民俗知の民俗自然誌である。そして、最後の4番目の4.自然を創る民俗知こそ、
今後の日本の人と自然の関係性を考える上では重要な視点になることを示してみたい。

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・会員無料、会員以外300円

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次回以降の予定

・第319回 9月中旬 山陰民俗学会共催@島根県



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