第356回談話会
論題 近代日本における民俗芸能と政治権力の研究:地方神職会による神楽規制・改善運動を事例に
日時 2023年11月1日(水)18:30-21:00(予定)
開催 職員会館かもがわ 2階中会議室/オンライン(zoom)
報告 鈴木昂太氏(国立民族学博物館助教)
報告要旨
これまでの日本の民俗芸能研究では、政治権力との関わりについての議論は活発ではなかった。そのため、近代には国家や地方自治体など政治権力を持つ公的機関が、演舞の禁止や演目の改善運動などを実施して民俗芸能に積極的に関与していたことは広く知られていない。
そうした課題に対し発表者は、公的機関と深く結びついた近代の地方神職会が実施した神楽の免許制度や改善運動について、広島県の事例に基づいて明らかにしてきた。こうした地方神職会と神楽団体の関わりは、大分や宮城など他地域でも確認されており、現在も岡山では岡山県神社庁神楽部という形で存在している。 本発表は、これまでの報告者の研究を紹介した上で、近代日本における民俗芸能と政治権力の関わりについて総括することを目的とする。その際には、単に上からの統制・権力の押し付けだけに注意するだけではなく、それを受けた下の人々がどのように動いているのかという、政治権力をめぐる双方向のダイナミズムを描いていく。
参加方法
・【対面】会場に直接お越しください。参加登録は不要です。非会員の方は受付で参加費300円を頂戴いたします。
・【オンライン】会員の方のみご参加を申し受けます。10月29日23:59までに会員あて告知メールに記載されている申し込みURLから申請して下さい。後日IDとパスワードをお送りします。オンラインアプリはzoomを使用します。なお参加希望者へのアプリ使用についてのサポートは行いません。