第362回談話会

共催 山・鉾・屋台研究会

日時 2024年6月25日(火) 18:30〜20:50
開催 京都市職員会館かもがわ 2階中会議室 / オンライン(zoom)

報告 エリザベッタ・ポルク氏(ケープタウン大学)
論題 現代の京都祇園祭―「神聖」観念の流動的な境界線を巡って

報告要旨
本発表の目的は、現代の祇園祭の複雑さと多面性に関連するいくつかの側面を宗教学の視点から分析することです。私の研究から明らかになったのは、祇園祭のさまざまな神事や行事において、神聖性と世俗性の境界が絶え間なく顕著に流動しているということです。必ずしも対立するわけではないこれら二つの領域間の弁証法は、現代日本の社会的および文化的構造の中で祇園祭を実りある形で探求する絶好の機会を提供します。この発表では、さまざまな文脈における「神聖」観念の流動的な境界と交渉に焦点を当てたいと思います。例えば、四条通の御旅所の都市環境とその変容、憲法上の政教分離に関連する概念上の境界、グローバルとローカルの関係に共鳴する戦略などが考察の対象です。以上の考察によって、「神聖」観念の流動性とその交渉が、宗教学的分析の観点からいかに重要であるだけでなく、それが千年以上続いてきた大切な祭りをどのように生かし、繁栄させ続けるためには「不可欠」でさえあることが示唆されるでしょう。

参加方法
■京都民俗学会・山鉾屋台研究会いずれかの会員の方
・対面参加、オンライン参加が可能です。オンライン参加希望の方は、6月22日(土)23:59 までに会員あて告知メールに記載されている申し込みURLから申請して下さい。後日IDとパスワードをお送りします。オンラインアプリはzoomを使用します。なお参加希望者へのアプリ使用についてのサポートは行いません。

■非会員の方
・対面参加のみ可能です。会場に直接お越しください。受付で参加費300円を頂戴いたします。参加登録は不要です。